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2019/10/16
10月のワンショット【皇帝ペンギンカレンダー裏話】
ブログその日は朝から風が吹き、ソ連製ミグヘリコプターが調査のために飛び、20分~30分遅れて第一陣がスノーヒル島に向けて飛び立った。
時折、強い風が吹くこともあったが夢中で写真を撮っている私には気になるほどではなく、鼻水を垂らしながら写真を撮り続けた。
この時の写真は極地らしい厳しさが出ていて私の好きな写真が撮れた。
夕方4時か5時ごろ撤収の指示が出て後ろ髪を引かれる思いでヘリの着地点までとぼとぼと重い足取りで歩いた。
船まで帰還するヘリが飛んでいない。
風が強風に変わり、船の狭いヘリポートに着艦するにはリスクが多いからだろう。
私たちは体温を奪われないようにクルーが用意してくれた緊急用のテントを被って風が静まるのを待った。
この時の情景は私が南極にいることを強く感じさせていただき充足感が溢れた楽しい時間であった。
小一時間たったころ、迎えのヘリが着陸した。
私たちが船に帰還してしばらくすると風は一層強くなった。
風が弱った僅かな時間を逃さず私たちを帰還させるクルーのチームワーク。
それぞれの任務を実行できるプロ集団だろう。
結構なスピードで近づいてきて、狭い船の甲板のヘリポートに着艦できる技術は芸術的とも感じた。
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